暮らしと庭の日々を綴ったブログです。
2024.06.09
暮らしと庭
丸中 章平
こんにちは。デザイナーの丸中です。
今回は「庭づくりの基礎」として「植栽の配置」についての2回目です。
前回は樹種によって配置する場所の適正についてお話ししました。
今回はどのように配置したらより「自然」な庭をつくれるかのノウハウをお話ししていきます。
私は普段、家と一緒に雑木の庭を提案しています。
雑木の庭をつくるにあたって、とても重要なのは「人工的な配置はしないで、いかに自然に見せるか」です。
例えば、校庭や公園の花壇は均等に横並びに植えてあります。これは自然の里山などではありえない光景です。自然環境での樹木は、鳥や風が種子を運んできてくれてそこに芽吹きます。なので、きれいに一直線に芽吹くことはないのです。
あくまでも自然を再現することが雑木の庭づくりの基本です。今日は、自然に見せるノウハウを少しだけご紹介します。
□樹木の位置関係を不等辺三角形にする。
例えば、下のような配置です。
庭木を一直線に配置します。
これがダメなわけではありません。
庭の有効スペースを広げたい場合や生垣として庭木を使う場合、雑木の庭ではなく西洋風の庭などはいいかもしれません。
限られたスペースにしか植栽を植えることができない場合もこれでいいと思います。
それを、自然に見せるには樹木の高さをばらけさせるといいです。
では、より自然に見せるにはどうしたらいいのでしょうか?
そこで、「不等辺三角形」に植栽を配置してみます。
不等辺三角形はすべての辺の長さが違う三角形です。
こんな形ですね。
これを1つのセットとします。
このセットをさらに不等辺三角形に配置し、先程と同じ庭に書き込んでみます。
こうすると自然に配置された感じがでますね。
それではこれにアプローチや下草、低木などを配置してみます。
いいですね。ウッドデッキなど人工物があっても、植栽が自然に配置され、奥行きが出て、自然の里山に近いお庭ができます。
これから家づくりや庭づくりを考えていらっしゃる方は、まずは不等辺三角形を意識して植栽を配置することを意識してみてください。
私たちは他にも、植栽の高さや視点の高さなど様々なことを考え、組み合わせて庭をつくります。私たちは新築住宅を建築する会社ですので、新築時しかできない庭の配置や見え方なども考えます。家づくりをするうえで最後にお庭の打ち合わせをする会社が多いと思いますが、私たちはなるべく早い段階で庭の打合せをします。家と庭が一体になるように調和をとっていきます。もし、気になる場合はお気軽に相談会のご予約をいただければと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。また、役立つポイントなどを発信していきます!
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