暮らしと庭の日々を綴ったブログです。
2024.05.25
暮らしと庭
丸中 章平
こんにちは。デザイナーの丸中です。
今回は「庭づくりの基礎」として「植栽の配置」についてです。
家を建てるにあたって、素敵なお庭があるのとないのでは外観の雰囲気もがらっと違いますし、四季を感じるなど、感性や生活の豊かさも変わってきます。
そこで欠かせないのが「植栽」です。
これを配置し、組み合わせてお庭をつくっていきます。
植栽の配置といっても、好きな樹木を好きな場所に植えていい訳ではありません。
普段、私はまず3つのことを必ず慎重に検討し、植栽を計画しています。
すべてをお話しすると長くなってしまうので、今回は①の「場所」にあった植栽を配置するというテーマに絞ってお話しします。
植栽にも様々な樹種があります。その樹種によって、過ごしやすい環境が変わります。
強い日差しに強い、弱い。日向がいい、半日影がいい。成長が早い、遅いなど、樹種によって、それぞれの特徴があります。
私は以前、一部自邸の庭を自分でつくりましたが、これを理解しておらず大失敗したことがあります。紅葉のきれいな樹木がうまく色づかなかったり、真夏の西日で葉が焼けてしまったりしました。中には弱ってしまって枯れてしまった植栽もあります。
要は適材適所なんですね。
まずは、「植えたい樹種の特徴を知ること」
これは、マストで知っておく必要があります。
例えば、雑木の庭の定番のイロハモミジですが、比較的、雑木の樹種の中では日差しに強い樹種と言われていますが、強い日差しを受けると葉焼けをしてキレイに紅葉しないケースが多いです。特に幼木の頃は注意が必要です。
上の写真は自邸ですが、強い日差しを避けるために、北側の建物の陰になるところに植えています。
一方、どんぐりがなるコナラの木は、強い日差しや乾燥にも強い樹種の代表格です。
しかし、多少成長が早いという特徴があります。
こういう特徴を踏まえて、イロハモミジを日差しの強い所に植える際は、西日の当たる方角にコナラを植えてあげます。
日差しに強い樹種で、日差しに弱い樹種を守ってあげるイメージです。
さらに、この樹種同士は相性が良く、お互い根の拡がり方が違い土中の環境を改善してくれるそうです。
植栽同士が持ちつ持たれつでバランスの取れた環境をつくれるといいですね。
しかし、いざ植栽を植えようと思っても、その場所が時期ごとにどのように日が当たるか分かりません。
そんな時、私はアプリを使って調べます。文明の利器をフル活用です。
こんな感じで調べることができます。水色が冬至で、赤色が夏至の太陽の動きです。
特に、真夏の15時以降の日差しは要注意です。
遮蔽物もうまく利用して、西日の当たる位置を避けます。
いかがでしたでしょうか?
これから新築してお庭を計画している方は、是非こちらを参考にして植栽計画をしてみてください。
私たち暮らしと庭設計室は、家づくりと庭づくりを一緒ご提案しています。
もっと詳しく知りたい方や、興味がある方は、是非ご予約いただきご相談ください。
熊本スタジオでお待ちしています。
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